コラム


by katorishu
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自民党の「2世議員」は52%だという

4月11日(金)
■本日の報道ステーションで、ぼくの尊敬する学者で環境問題とIT関係に造詣のふかい月尾嘉男東大名誉教授が、「日本の問題点のひつとは二世政治家があまりにも多いこと」と指摘していた。もっともなことである。

■現在、自民党の国会議員のうち52%が二世(世襲議員)であるという。衆議院議員全体でも30%をこえる。こんなに二世議員の多い国は、世界で日本だけであるという。
 二世議員のほとんどは経済的に恵まれた生活をしているに違いなく、かつかつに生きている庶民の暮らしについてまるで実感がない。だからこそ、「後期高齢者医療制度」のような「弱者泣かせ」の法律をつくれるのである。

■これを実質的につくった厚労省の役人も同様である。二世議員は独力ではいあがった議員にくらべ、下駄をはかせてもらって親の七光りで議員になったので、世の中に対する見方が総じて甘い。一方で彼の周囲に巣くう「既得権益層」に投票の見返りを与える必要がある。見返りとは税金をいかに多くもってくることである。当然、予算の配分権をもつ霞ヶ関の官僚に弱く、簡単に籠絡されてしまう。

■もちろん、世襲でも有能な議員はいるが、多くは数あわせの駒のような存在である。議員の定数は決まっているので、世襲議員がでなかったら、もっと見識、実行力、政治哲学を備えた人が議員になっているはずである。世襲は中小企業の親父から子へ、程度にしてもらいたい。
「アジア的停滞」という言葉があったが、こうも世襲議員が多いと、この言葉が今も生きているといわざるをえない。これは十分世界からバカにされる要因になる。

■日本を再生させるためには、手始めに世襲議員をとにかく減らすことだ。そのために、国民がとれる有効な手段は選挙で世襲議員に投票しないことだ。世襲議員が一掃されたら、ずいぶんと世の中はかわる。月尾名誉教授の発言を聞きながらあらためて思ったことだった。
 本日は朝から五反田の某社でのブレーン・ストーミングに参加。3時間ほど熱心に意見交換をし、それなりの成果はあったのではないか。そのあと、NHKでラジオドラマ「理学療法士パートⅡ」の打ち合わせ。劇中劇としてミニ・ミュージカルがあるので、作曲の三柴嬢も参加。面白いものに仕上がるという予感がある。 
by katorishu | 2008-04-11 23:04