コラム


by katorishu
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胡錦涛主席の日本訪問

 5月8日(木)
■中国の胡錦涛主席が日本を訪れチベット問題などで強まった「中国批判」の空気の緩和につとめているようだ。最近、新聞等をちゃんと読んでいないので、この訪問に対する福田政権の対応の良否については私見をいえる状態ではない。ただ、中国国内の格差と急激な経済発展の歪みは、看過できない問題を含んでいる。特に経済面で日本は中国と深くからんでいるので、「中国問題」はそのまま日本に反映する。

■餃子事件などその典型だが、この犯罪の背景には中国国内の極端に開いた「格差」があるという気がする。極端な格差は社会を不安定にさせるし、そのような社会にまともな「民主主義」は成り立ちにくい。日本でもこれ以上格差が開くと危険水域に近づく。
 北京オリンピック後の中国経済、中国社会がどうなるか。予測できない事態がおこるかもしれない。

■早く育つ木は早く枯れるものである。メディアが統制されているので、中国国内の「不満」はなかなか外にでてこないが、不満不平のマグマがたまっているに違いない。北京オリンピック後にマグマが噴出する可能性が強い。それを一党独裁政権が力でおさえこもうとすると、どういうことになるのか。「対岸の火事」ではすまなくなる。

■米中という「大国」のはざまで、少子高齢化のマイナス要因が今後顕在化するに違いない日本。本日の週刊文春が総選挙の予想を特集している。今の時点で選挙をすれば与野党逆転は確実のようだ。福田政権の至上命題は「選挙をしないこと」というのは情けないことだ。

■大崎駅近くの「インテリジェントビル」のシンクパークで、7月に出る予定の本の初稿ゲラをうけとり、ベトナムのフォーを食べながら編集者と雑談。以前からいわれていることだが、出版業界でも営業が極めて強くなっており、編集者がぜひ出したいと思っても、営業サイドが「データ」をもとに、それでは売れないとして企画をつぶされるケースも多いようだ。「文化」は数字だけでははかれないはずなのに、数字だけが一人歩きをし、「柳の下のどじょう」をねらう本ばかりがあふれる。

■このところ眠りが浅く、脳と目が弱っているので、早めに帰宅し寝床で買ったばかりの週刊文春を読んでいると、2時間ほど仮眠がとれた。眠るためには週刊誌は手頃で、ぼくには「睡眠グッズ」のひとつだ。先の山口補選の選挙演説の際、安倍前総理が光市で妻子を殺された本村氏について、自民候補を応援してくれているような「根も葉もない」ことをいったとして、本村氏が絶句した……という記事も出ていた。

■本村氏が殺されたお嬢さんの遺影をもって安倍氏のもとを訪れ「どうか安倍さん、この法律(犯罪被害者支援の法律)を通してください」と涙ながらに訴えた、と安倍前総理は演説したが、本村氏は安倍元総理とあってもいないという。別の週刊誌にも、安倍前総理が妙に「ハイテンション」になっていると出ていた。
 そのほか、春の連続ドラマの寸評等々、週刊誌には種々雑多な情報があふれていて、それなりに面白い。ぼんやりしていても頭にはいってくる類の情報ばかりで、いくら読んでも賢くならないが、逆に脳が疲れない。
by katorishu | 2008-05-09 00:19