コラム


by katorishu
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日本がおかしくなると、こちらの体もおかしくなる(?)

 5月19日(月)
■体調のことが気になり、某クリニックで見てもらったところ、「やや問題あり」で抗生物資その他の薬をもらう。考えてみると、少量とはいえ毎日お酒を飲んでいたが、それも控えたほうがよいとのこと。1週間後には検査結果がもどってくるが。
 奥の虫歯もやや気になるが、歯医者もふくめ医者にはなるべくいきたくないので、先延ばしにしている。

■最近はなんでも数値化して、症状を推定したりするのですね。簡単に自分の体内の中が、自分の目で見られることに驚く。過去数年を振り返っても、眠剤をときどきもらいにいく以外、病院やクリニックとは無縁の生活をずっと続けていたので、疎かったのだが。

■後期高齢者医療制度への国民の反発におそれを抱いたのか、公明党幹部が「緩和措置」を政府に進言しているようだ。しかし、本質が「姥捨て」制度であることにかわりはない。「役にたたなくなった老人たちよ、医療費がかかるから、なるべく医者にかからず我慢して、早くあの世にいってください」という底意が見えてしまう。

■人はみんな老いる。老いるという一点だけでも不安なはず。例外はあるものの、大半の老人は若いときと違って、がんばりも踏ん張りもきかない「弱者」である。残り少ない人生を不安に陥れる政策を実施するなど、世界第二の「経済大国」が泣く。医療費がなぜこれほど膨大になっているのか。無駄なつかわれ方はしていないのか、厳しく検証してほしいものだ。

■社会のシステムのどこかが、おかしくなっているのである。「少子高齢化」と一口にいうが、「高齢化」の進展をとめようとする考えは、「働けない者は早く死ね」という思想につながる。経済合理主義を最優先すれば、そういう考えになっていく。現実に老人は働けないし、新たに冨を生み出すこともなく、「消費するだけ」なのだから。しかし、人間である。人の命である。経済合理性で割り切ってもらっては、間違う。

■問題は「少子化」である。子供を産んで育てられる環境づくりにこそ多額の税金を注ぎ込むべきではないのか。これだけの「危機的状況」にあって、高校卒業まで教育費はタダといった措置もとれないとは、指導層は何を考えているのだといいたい。あまり利用されない道路建設へ、またぞろ多額の税が注ぎ込まれるようだが、優先順位が違う。高齢化のすすむなか「少子化」は国家的危機である――といえる。ところが、多くの政治家は近づく選挙の「票」のことばかりが気になり、「ばらまき」で選挙民のご機嫌をとる。

■土木建築で食べている人のことも考慮すべきことはわかるが、あまりにこちらに偏りすぎである。道路につかわれる税の1割でも教育や文化にまわせば、「未来へ希望をつなぐ」土壌となるはずなのに。我が身の健康も気になるが、日本の行く末も気になることである。ぼくが気にしたって、毛ほどの影響力も持ちはしないが。
 遅れている、本のゲラの点検作業だけで一日が終わってしまいそうだ。毎度のことながら、本当に時間の経過が早い。苛立つほど早すぎる。
by katorishu | 2008-05-19 21:19