コラム


by katorishu
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NHKスペシャル「沸騰都市ロンドン」には衝撃を覚えた

 5月19日(火)
■18日放送のNHKスペシャル「沸騰都市ロンドン」を見て、驚いた。ロンドン市の人口の3分の1は外国人だという。ロンドン市長のとった外国人優遇措置によって、ロシアをはじめ中国、インドなどの資金がロンドンにあつまってきて、大変な好況にわいているという。

■とりわけロシアの進出はめざましく、現在24万人をこえるロシア人がロンドンにすみ、ロンドン経済の活況の一因になっている。東欧や中東からの出稼ぎも多いが、この番組で紹介されるロシア人はみんな「富豪」の投資家である。背後には高騰する原油や天然ガスなどで急激に潤う「資源大国」ロシアがある。

■ロシアは今、バブル時代の日本と同じといっていいかと思う。日本のバブル経済当時、ロシアは貧にあえいでおり、北方領土は日本が金で買えばいいといった意見が、マスコミなどにも載っていた。あれから20年近くで、ロシア・イコール貧乏、日本イコール豊か――という図式が逆転してしまった観がある。

■経済的繁栄をもたらすには「外国」とりわけ「新興国」の人と資本のパワーをとりいれることが、もっとも早道であることを、ロンドンのケースは示している。9,11以降、アメリカは警備などの関係で外国人が参入しにくい国になってしまい、イラク戦争などの負担もあって没落傾向にある。世界経済の中心だったニューヨークにとってかわり、ロンドンが往年の金融シティの繁栄をとりもどしつつあるようだ。

■考えてみれば、アメリカの繁栄は積極的に移民など「外国」の力をとりいれ、これを集積し新しい価値をつくりだしたところにあった。
 今、日本は少子高齢化、年金や医療保険制度、格差問題など、さまざまな問題が噴出し、いずれも解決の目途がたっていない。帰結するところは「金」である。先立つものが国にも国民にも少なすぎて、それが解決の障碍になっている。

■ロンドン市長の「英断」は傾聴に値する。「島国日本」では外国人を受け入れようとすると、必ず「ナショナリズム」が鎌首をもちあげ、拝外主義的政策が生まれる。
 しかし、ここまで根っこが傷んでしまった日本社会である。再生させるには、ロンドン市長のくだした英断を参考にし、思い切って外国人移入政策をとることも、選択肢にいれたほうがいいのでは、とあらためて思ったことだった。

■本日から寝不足を承知で、早起きを心がけようと午前8時に起床。朝食もちゃんと食べることにした。相当意志的にやらないと、ずるずる夜昼が逆転してしまう。午前中雨のようで快適な散歩はのぞめないが、リュックにパソコンや資料をいれて外出の用意をし、思いつきをこのブログに記す。
by katorishu | 2008-05-20 09:40