コラム


by katorishu
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マスコミが報じない西成での大規模な暴動

 6月23日(月)
■大坂の西成地区で連夜、労働者と機動隊が衝突をくりかえし、大規模な「暴動」に発展しているという。マスコミではほとんど報じていないようで、ぼくも本日発売の週間ポストの写真欄ではじめて知った。写真に写る光景は、昭和40年代前半の「全共闘運動」のころを連想させる。投石がくりかえされ、自転車などが燃やされているという。

■騒動の発端はお好み焼き屋で店員とトラブルを起こした客が西成署で暴行を受けたと、釜ケ崎地域合同労働組合にかけこみ、数百人の日雇い労働者が西成署におしかけ「署長を出せ」と要求したことが契機で起きたとのこと。

■週間ポストによると、これだけ大規模の暴動は18年ぶりだという。若者が興奮して騒ぎに加わり、騒動が拡大したようだ。逮捕者の中には「16歳の女子高生」や「17歳の運送業配達員男性」がいる。水面下で日本社会に欲求不満が醸成されていることの一例である。

■「おとなしい」といわれる若者が、反抗の牙をむきはじめたということだろう。おとなしい草食動物だって窮地に追い詰められれば果敢に戦う。「窮鼠猫をかむ」という言葉があるが、そういうことが起こりつつあるのではないか。なにかの前兆ではないのか、と思ってしまう。

■今後、食料や原油の高騰ばかりでなく、世界的にインフレが起こる気配だ。悪くするとハイパーインフレになる恐れもある、と本日立ち読みしたニューズウイークだかが報じていた。そうなったら、年金などに頼る老人層の生活を直撃する。社会の混乱をすくうのが、政治の役割なのだが、どうも政治がうまく機能していない。年金問題でも政府の公約したことは不可能であり、週間ポストによれば伊藤達也首相補佐官が舛添厚労相に「消えた5000万件の年金の確認はこれ以上無理だとバンザイして下さい。会期末までにギブアップして大臣が国民に謝罪する。それが官邸の方針です」と伝えた。

■舛添氏が激怒し、福田総理に会い、そんなことをしたら内閣はつぶれると迫ったとか。年金問題ほど政官に対する国民の信頼を失墜させたケースはないのではないか。国家への信頼が崩れることは、国民の深層意識にアナーキーなものを植え付けることになる。脳の柔らかい若者層への影響は大きい。西成暴動は一カ所だけの事態ではなく、蒸し暑い夏になると、欲求不満のマグマが表に吹き出る可能性もある。

■本日は寝不足で眼精疲労が加わり疲れたの一言。トイレに行く回数が多くなり、体調不良の証拠である。久しぶりにあった知り合いに「すっきりした」といわれたが、疲労して痩せたということである。当然、脳がうまく働かず、原稿執筆等の作業も進まない。
 木村拓哉主演のドラマ「チェンジ」をちらっと見た。週刊誌情報によると、小泉元総理の秘書官の飯島氏が「監修」としてついているという。小泉氏復権という隠れた意図が背後にあるのか、どうか。ちゃんと見ていないので、ドラマの内容を云々するのは控えたいが……。
by katorishu | 2008-06-23 23:46 | 社会問題