「記録的な豪雨」は「天の怒り」と考えたほうがいい
2008年 07月 29日
■近畿や北陸で豪雨被害があいつぐ。毎年「記録的な雨」を記録しているが、今年もまた記録的なと形容される雨がふった。まだ台風シーズンでもないのに、これである。周期的にくりかえす自然の営みとしての豪雨なのか、それとも人間による二酸化炭素の過剰な排出が原因なのか。
■天変地異の現れと考えたほうがいいのかもしれない。昔の人は、この類の「自然現象」を天の怒り神の怒りと考えた。自然を征服できると考えるようになった現代人は傲慢な考えを捨て、素直に「天の怒り」ととらえ、資源の過剰な消費を反省したほうがいい。
■原油高を原因に、これでは漁業をつづけられないとして漁師たちがストを行った。政府は選挙を前に批判をかわす意図もあるのだろう、原油の値上がりぶんの9割を補填することに決めた。なんやかんやで700億円の支出だという。
以前、牛肉の問題で政府が補填した際、それを悪用して不当に税金を懐にしたヤカラがいたが、今回はそんなことがないよう期待したいものだ。
■北京オリンピックが近づいているのに、いまひとつ盛り上がらない。ニュースで伝えられるのは、中国当局の厳しい取締や外国人をできるだけ排除しようとする姿勢である。
懸念されるのは、北京オリンピック後に起こると予想される中国経済のバブル崩壊である。もしそういう事態になったら、食はもちろん生産の多くを中国に依存する日本経済への影響は深刻になる。
■アメリカのサブプライムローンの破綻による悪影響も、いまだ終わらず、不景気風が吹き荒れているというのに、中国からも破綻の津波が寄せてきたら、どういう事態になるのか。財政当局の果断な措置を期待したいものだが、財務省当局のとらえからはどうも甘いといった声が、週刊誌などに頻出している。
■週刊誌にはガセネタも多いが、新聞やテレビが伝えない深層をえぐっているものもある。
本日は週刊現代を買った。ジャニーズ事務所の「嵐」のリーダーの「大麻吸引疑惑」を報じていた。「嵐」はジャニーズのSMAPをしのぐ人気なのだというが、このスキャンダルに、テレビ界がどう対応するか、見ものである。芸能界のタブーに果敢に切り込むのも、週刊誌ならではのことである。
■そのほか、政財官の「不祥事」にふれた記事が満載で、寝る前に読むものとしては恰好の素材である。ニューズウイークは「大恐慌の足音」という大変深刻な事態を特集している。今の世の中を知るために、週刊誌はかっこうのメディアである、と改めて思う。