コラム


by katorishu
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警官の手荷物検査を無制限に許してはいけない

 8月4日(月)
■北千住駅構内でリュックサックを肩に歩いていたら、警察官によびとめられた。「なんですか」「今刃物をもっていないか調べています。リュックの中を見せていただけませんか」「あなた、私がナイフを持っていると思っているのですか」「そうじゃないですけど、一応検査を」「あなたねエ、顔見て判断しなさい。わたしがナイフを隠し持っていると思いますか」「……」「急いでいるので」とそのまま改札口に急いだ。

■駅構内を歩いていて、前の若者がリュックの中を調べられていた。鉛筆削りのようなナイフをもっていて、警察官にねちねち質問されていた。左斜めに若い警察官が立っていて、最近は駅構内でも手荷物検査をやっているのかと思ったところ、若い警察官と目があった。急いでいたので視線をはずし改札口に向かおうとしたところ、その警官が小走りにきて、上記のようなやりとりがあった。

■目があってそらしたら「怪しい」。リュックなど背負ってラフな恰好の人間は怪しい」といった「手荷物検査マニュアル」でもあるのかもしれない。
 いきなり寄ってきて手荷物の中身を見せろという警察官の要請に素直に応じてはいけないのだと思う。こういうことが日常化され、警官にいわれたら素直の荷物の中身を見せる――ということが当たり前になることは怖い。

■「おいこら」式のハナから犯罪者あつかいで「取り締まる」姿勢が強くなることは、危険な兆候である。警察官の恣意的な思いで、片っ端から荷物を見せろということになったら、戦前の治安警察にあともどりしてしまう。警察官も公務員であり、「公僕」の一人である。公僕とは国民に奉仕する役割を担ったもので、上から高圧的に取り締まる存在ではない。
 この点では欧米人の「個人主義」を見習うべきである。「お上」のいうこと、やることだから仕方がないというのでは民主主義は成り立たない。この国は中国ではないのだから。

■昼間不愉快な思いをしたが、夜は下北沢で愉快な飲み会。映画、ドラマ関係者のあつまりで、歓談した。出席した役者の一人、田中美里嬢の主演する映画「能登の花嫁」が8月23日公開されるそうだ。時間のある方は見てください。最近、日本映画は面白いということで、多くの人の意見が一致した。
by katorishu | 2008-08-04 23:56 | 社会問題