中国、言論統制国家のダメさ加減
2008年 08月 06日
■中国のウイグル自治区で32人の武装警官殺傷事件が発生したあと、取材中の日本人記者2人が、武装警官に拘束され、暴行を受けたとのこと。新聞に一面に載っていたが、「情報統制国家」の怖さをあらためて実感する。
■北京のオリンピックを2日後にひかえ、中国当局が極度の警戒心をもっているのはわかるが、外国人記者に対するこういうこういう行為は、まだ中国が「前近代国家」であるこをと、海外に知らしめたようなものだ。
■異様な早さで「経済発展」した中国。貧富の極端な開き、環境汚染、党官僚やその師弟たちの特権意識……などなど、中国には問題が多すぎる。オリンピックは今や、極めて政治的なイベントになっているが、中国当局はオリンピックで墓穴を掘るなとあらためて思う。
オリンピック後、景気が停滞するのは、どの国も例外ではなく、中国もその通りになるだろう。当局の焦りが、下部の武装警官につたわり、報道関係者にたいする暴行事件などになったりする。
■「民主化中国」「開かれた中国」を海外にPRするつもりが、逆効果をもたらしていることに当局は気づかないのだろうか。一党独裁で自分たちのやっていることが「絶対に正しい」と思いこんでいるため、気づかないのかもしれない。人間など所詮、いかがわしい存在であり、「絶対に正しいこと」などありえない。
■間違っていたら、間違いを素直に認め、あらためる。そんな謙虚さも国や組織の指導者には必要なのだが、強い指導者ほど、「自分は絶対的に正しい」と思いこむ癖があるようだ。逆にそういう思いこみの強い人でないと、「指導者」になれないのかもしれない。またマスも、自信満々の指導者に弱いものである。自信満々の人間など、うさんくさい存在で、「?」をもって見なければいけないのに、人はどうも歴史から学ぶことが少ないようだ。
■脚本アーカイブズの全体会議。その前に、脚本アーカイブズ関係の勉強会。この関係者には、自分は絶対に正しいなどと思う人はいない。しかも、ボランティアなので、遅々とした歩みではあるが、確実に一歩づつ前に進んでいる。50年後、100年後の人に評価されるものにしたいものだ。