コラム


by katorishu
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憂慮すべきリーマンブラザーズの破綻 

 9月15日(月)
■昨日のブログに昔は「老人の日」といったと記憶していると記したが、記憶なので本当はどうなのか、確信をもてない。たしか当時、「老人クラブ」というものができて、それは「敬老クラブ」とはいわなかったし、「老人の日」といっていたという気がするのだが。

■インターネットの検索にかけてみると「老人の日」で相当数がヒットする。ところで、9月14日、アメリカで4番目に大きな投資銀行であるリーマンブラザーズが破綻した。この衝撃力は大変なもので、強く懸念される。世界の株価下落に拍車をかけることになり、場合によっては世界大恐慌の引き金になる。

■15日は、日本と韓国と中国が休日だが、すでに市場が開いているアジア各国の株価は急落しているとのことで、田中宇氏のブログによれば「9月14・15日は、世界の金融関係者にとって決定的な日となる」といった指摘が、マスコミやエコノミストのブログなどで相次いでいるという。

■どうやら、1929年に起こった世界大恐慌のような金融危機は避けられなくなったようだ。あのときの大危機を克服するには、第二次世界大戦という大惨事が必要だった。この先、多くの血が流されるに違いない。「経済戦争」「経済危機」による死者は戦争による死者とちがってなかなか目に見えないので、一般には気づかれないことも多い。しかし深刻さの度合いは戦争に勝るとも劣らない。ものの見えない人には見えないだけで、見える人には見える。

■日本経済にとっては、福田「坊ちゃん政権」による突然の投げだしによる政治空白が痛い。こういう時こそ政治が主導権を握って、対応策を積極的に出していかなければいけないのに。心あるエコノミスト、ビジネスマンの憂慮は深い。

■どうせ政権をなげだすなら、解散総選挙で民意を問うぐらいの勇気がほしかったが、坊ちゃんには勇気は無縁のようで。個人レベルの問題でも、ちょっと自分に気にくわないことがあると、「じゃ、やめる」という人がいるが、こういう人には責任あることをまかすことはできない。「事故米」にしても、責任をとらない農水省の役人たち。政治家が国民にかわって責任を追求しなければいけないのに、国会も開かれない。

■そんな危機的状況をよそに、自民党の総裁候補5人がそろって全国をとびまわって人目のつくところで演説をしている。しかし、自民党員以外に「選挙権」をもっていないのである。なにをお願いしようというのか。総選挙の「事前運動」以外のなにものでもない。日本国をリードする「エリート」のリーダーの劣化は、今の日本社会の劣化を素直に反映している。

■本日も一日中、脚本書き。日本の政治経済の中枢にかかわる素材なので、いっそう、現下の政治の劣化が気になってしまう。途中、近くの品川シーサイドの広場で、八代亜紀のミニコンサートを聴く。「役者」という新曲のPRを兼ねていたようだ。「演歌」はどうもあまり好きになれないので、15分ほどで退散した。
by katorishu | 2008-09-15 23:50