すでに大恐慌なのか
2008年 10月 01日
■米下院で74兆円もの公的資金で不良資産を買い取る金融安定化法案が否決されたという。これを受け、アメリカの株価が急落をした。やや持ち直した、と深夜乗ったタクシーの運転手が話していたが。
タクシーに乗るのも久しぶりだ。遅くまで某作品の打ち合わせをしていて疲れていたが、還暦に近いと思われる運転手に、景気の話を向けた。
■「とにかくひどくなる一方です」と彼は嘆いていた。すでに世界恐慌に突入したと解釈するべきなのだろう。この先、どんなことが待っているか、予測できない。経済も1929年の大恐慌時に比べ複雑になっているし、破壊の程度もはかりしれない。
■日本の為政者は全力を尽くして、金融危機を回避させてほしいものだ。。こういう危機的状況になると、選挙どころではない、といった声が与党幹部からも出始めた。本当に世界経済はどうなってしまうのか。これだけモザイク状にいろいろな国がからみあっているので、よその国のことは直ちに我が日本に波及してくる。世界一の消費大国の金融破綻はじつに深刻である。アメリカ経済がしぼめば、輸出に依存する日本企業はひとたまりもない。
■困ったことだ、と思いつつ、個人の力ではどうしようもない。ただ、ことの推移を見守るしかない。早くアメリカも、オバマ氏が大統領になって、危機からの脱却をはかる努力をつづけないと。すでに、中南米には「反米」の輪ができ、独自の動きを見せ始めている。ひょっとすると、アメリカは金融危機を脱出するため、とんでもないことをするかもしれない。そういうことのないよう、日本は「同盟国」として、率直な意見をはくべきである。