コラム


by katorishu
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「週間ダイヤモンド」が「世界大破局」の特集

 10月6日(月)
■過日このブログで『不良老年」の本のことに触れたが、早稲田大で教えていたときの教え子のF君が早速買って父親にプレゼントをしたという。「老いが進みつつある父に本書はうってつけ」でおもしろがるに違いない、とメールをしてきた。こういう読者はほんとにありがたい。F君は熱心な学生で、ほとんど休まず出席し、長いシナリオを書いてきた。三軒茶屋の居酒屋に誘って講評した、と記憶する。熱心な学生の何人かとは、いまでも繋がりがある。「教室」だけが授業ではないのである。

■ところで、これから人口の相当数をしめる「老年」層。彼等がとにかく元気で活動してくれないと、この国は危ない。私見では、まじめ一辺倒より「不良性」をもった老年のほうが、活躍の期間も長い。それだけエネルギーが豊富なのだろう。この本には「老いてますます盛ん」な「不良老年」の生き方のエッセンスがつめこまれている。中高年予備軍にとっても、大いに参考になるはずである。
 東海大学出版会という地味な出版社で広告も派手にうっていないので、知らない人が多いが、読んで損はしないと思います。願わくば一人でも多くの人に読んでいただきたいものです。

■これ以外、右を見ても左を見ても良いニュースは見あたらない。週間ダイヤモンドが「世界大破局」という大特集をくんでいる。同誌によれば、これからが金融破綻の本番で、いまは序曲にしかすぎないという。本日、日本株も1万円をきりそうになった。明日にでも1万円割れをする可能性が強い。アジアもこの影響をまぬがれず、相次いで企業の破綻が起こっているらしい。

■経済の破綻は政情不安につながる。歴史の教えるところである。第二次大戦の遠因も、結局は経済問題が根底にあって起きた。1929年の世界大恐慌が民心の動揺、不安をもたらし、そんな空気を一気にはらそうとして、ナチスドイツなどが台頭し、状況を読めない日本の「軍部」が主導してナチスと同盟し、戦争という大破局を招いた。今度の「大破局」が世界大乱の導火線となる可能性も出てきた。鍵はイスラム社会が握っている。それと、ロシアである、と「予言」しておこう。日本は過去の惨事の教訓を生かして、今こそ世界に貢献できる立場にあるのに、政治家は相変わらず内向きの議論ばかり。一方、官僚は不祥事や失敗の責任をとらず「口をぬぐって」、ひたすら「嵐」の過ぎ去るのを待っている。彼等を嵐のまっただ中に追い出さないといけないのだが。

■私事に関しては……大枚をはたいて買ったレーザー・プリンタがなかなかつながらなくて、困惑した。沖データという販売会社に電話をして、いじっているうち、ようやくつながった。レーザー・プリンタを使うのは、ほとんどが「法人」のようで、山田電気の法人向けの売り場で買った。さすがに印字はきれいだし、インクジェット・プリンターの文字と違って、水に濡れても印刷のように滲まない。

■いずれ暇ができたら、これを使って数十部単位の本をつくりたい。「ある事情」で、出る予定の本が出なくなり、じつは相当落ち込んでいる。こうなったら、自分で私家版をつくるしかないか、と思ったりもする。しかし、それでは多くの人に読まれない。作品は「見られ」たり「読まれ」たりしなければ、「ない」に等しい。知り合いから芝居等の案内がいろいろときているが、どうも足を運ぶ気になれない。生来、オプチミストなので、すぐに回復すると思いますが。あしからずご了承のほどを。
by katorishu | 2008-10-06 23:30