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底が見えない「金融危機」に、どう対処したらいいのか 

 10月10日(金)
■アメリカ発の株安が止まらない。まさに底なしであり、つるべ落としである。余波で日本の株も8000円の前半にまで追い込まれ、金融市場から悲鳴があがっている。協調介入を何度やっても下落に歯止めがかからず、すでに金融システムそのものが破綻しているという声もある。

■世界を流れる経済の「血液」がとまってしまうことで、人だったら脳貧血どころか、脳梗塞にかかったようなもの。アメリカ主導の「市場経済」システムが機能停止になったということだろう。怖いのは、これが「実体経済」に深刻な影響をあたえることだ。

■銀行の貸し渋りや、貸しはがしが増え、中小零細は倒産の危機にさらされる。ブッシュのアメリカの失政と非難していても始まらない。アメリカ発の大津波の衝撃をどう和らげるか、官民あげて効果的な対策を時をうつさず講じて欲しいものだ。

■急速な円高で輸出に頼る企業は、深刻な打撃をうける。一方、穀物や原油高で値上げした商品は、原油などがさがったのに、価格をさげようとしない。経済の急激な変化に乗じて、ボロもうけする企業もあるようだ。ただ、もうけるところは、ごく一部で、大半の企業はマイナスのスパイラルにはいっていく。

■自分は株などやっていないから関係ない、という人がいるが、現在の経済の実態をあまりに知らない人というしかない。数十年前ならともかく、市場原理主義経済やグローバリゼーションの浸透で、株価は実態経済と深く結びついている。

■CS放送にでているエコノミストは、じっくり時間がるあるので、かなり突っ込んだ意見をはいているが、あるエコノミストによれば、今のマーケットを支配しているのは恐怖感であるという。どこまで破綻していくのか、底がわからないので、怖さも倍加するようだ。以下、植草一秀氏のブログより

●日本の1990年代では、3倍に上昇した資産価格が元の水準以下に暴落して、大混乱が生じた。200兆円融資して購入した資産の時価評価が50兆円程度になり、150兆円規模の損失処理が必要になった。その過程で、金融機関の破綻が広がった。
この日本の事例を念頭に入れたのでは、米国の金融危機は説明できない。謎を解く鍵は「レバレッジ=てこ」なのだ。「デリバティブ」と呼ばれる金融派生商品の世界が際限なく広がった。その機能を一言で説明すると、「少額の投資資金で巨額の金融取引が可能になる」ということだ。債券先物取引の例で示すと、証拠金比率1%での取引を認めると、投資家は100万円の元本で、1億円の債券を買うことができる。額面100円の債券価格が1円変動すると、100万円の損益が生まれる。100万円の元手が1日で倍になったり、ゼロになったりする。


■そういうことである。例の痴漢問題で逮捕されマスコミに登場しなくなった植草氏だが、傾聴に値する意見を述べている。二度目に植草氏が逮捕されるすこし前、ある酒席で植草氏と隣り合わせたことがある。「品川駅での手鏡事件は、まったくのえん罪で、小泉改革を批判していた私を罪に落とすための謀略です」と話していた。二度目の逮捕で、完全に植草氏はマスコミや学界から追放されてしまったが、ブログがあるため、意見を発信しつづけている。ぼくがよく目を通すブログは元NHKの経済記者の池田信夫氏のブログなど5つほどあるが、そのひとつが植草氏のブログである。マスコミ情報ではわからない経済の問題点を鋭く指摘している。読むに値するブログのひとつです。

■それはそれとして、今後アメリカは世界での存在感を急速に失っていくだろう。世界の多極化が進むにちがいない。誰であったか、世界は第一次世界大戦の前のような状態になったと話していた。そのころと決定的に違うことがある。インターネットの普及で情報が一気に世界をかけめぐるということである。

■これがプラスに作用するか、マイナス要因になるか、未だわからない。いずれにしても、当分の間、世界は不安定化する。ブッシュ大統領は、アメリカの権威を失墜させた張本人として、歴史に名をとどめるに違いない。

■「すべては脚本・シナリオから始まる!」という本の見本を昨日、編集者から受け取った。時間をかけて書いた本で、ほぼ満足しているが、部数が少ないので結果として値段が高くなる。地味な版元だし、広告宣伝もあまりしないとのこと。いかに多くの人に読んでもらうか。むずかしいことである。
by katorishu | 2008-10-11 02:05