コラム


by katorishu
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筑紫哲也氏、逝く。

 11月7日(金)
■筑紫哲哉氏が73歳で、急逝した。余人をもって代え難いジャーナリストであった。テレビキャスターとして新しい分野を切り開いた人で、一貫して権力批判を貫くスタンスは崩さなかった。権力というのは圧倒的力を国民に対して行使する。テレビキャスターと称する人の中には権力におもねたり、強い力をもつ人にはへりくだる一方で、弱い人には居丈高になる人がいるが、筑紫氏はそういう人とは一線を画してきた。

■かけがえのない人を失ったというべきだろう。ひと頃から、しゃべり方がもたもたしているなと思っていたが、肉体ががん細胞でおかされていた。いわゆる「右翼」や、これに連なる人から中傷誹謗されたが、そういう圧力に屈せず、己をつらぬいた点で、ジャーナリストの歴史に刻印される人である。もちろん筑紫氏の論に全面的に賛成しているワケではなく、どうしてこんな発言をするのかと思ったこともあるが。哀悼の意を表したい。

■ジャーナリズムにとって何より大事なことは、権力を監視して、行き過ぎがあれば率直に指摘して、国民に判断の基礎である「情報」を伝えることである。マスメディアがその機能を十分に果たしているとは思えない。相変わらず「記者クラブ」という世界でも奇異な制度がつづいている。記者クラブがなくなったら、もう少しマシなジャーナリストが誕生するかもしれない。

■与党が選挙対策として公明党に妥協して打ち出した給付金。給付をめぐって、所得制限等でぐらついている。今はこういうことに2兆円を浪費すべきときではないのではないか。日本を蘇らせるために効果のあるところに税金を効果的に投入すべきである。政府のやるべきことの一つは、天下り等、税金に寄生虫のように救う「悪」をやめさせることである。麻生政権はすでに末期症状といっていいだろう。指導者として麻生氏はブレがありすぎる。漫画ばかり読んで本を読まない人は、駄目と結論づけてもいい。

■総理になるべき器のない人が、「人気取り」のために総理になってしまったのである。今からでも遅くはない、解散総選挙に踏み切り、国民の支持をうけた政治家が、国の舵取りをすべきである。日本が崖っぷちにあるこを、麻生氏はどれほど理解しているのだろうか。理解に
by katorishu | 2008-11-07 22:43