2008年 12月 07日 ( 2 )

どうでもよい日曜日

 12月7日(日)
■カミサンの知り合いのカメラマンの個展を南青山でやっており、ついでについていった。ニュージーランドの林などの風景をとった写真で、深いブルーの色調で統一されており、癒しを感じさせてくれる。モノクロでとったものをデジタル処理してブルーで統一したのだという。良き人柄が顔に出ているカメラマンで、非常に好感がもてる。

■最近あまり「いい顔」の人に出会わない。目は心の窓などというが、目が重点をしめる顔は、その人の生きてきた歴史を隠しようもなくあらわす。嫌な性格の人はそういう顔に、素直で寛容な心の持ち主は、そういう顔になっていく。顔を見れば、その人の8,9割までわかるといっていい。

■南青山から六本木まで歩き、仕事によく利用するコーヒー店で3時間ほど執筆作業。そのあとミッドタウンのライトアップを見た。以前、一度見ているが、人工のものには限界がある、とあらためて思った。外国人の観光客が多い。中華の店でラーメンなどを食べたが、いかにも六本木らしく高くてまずかった。

■共同通信社が6、7両日に実施した全国電話世論調査で、麻生内閣の支持率は25・5%と11月の前回調査から15・4ポイント急落したという。不支持率は61・3%と前回から19・1ポイント急増。麻生太郎首相と民主党の小沢一郎代表の「どちらが首相にふさわしいか」との質問への回答は、小沢氏が34・5%(10・1ポイント増)で、麻生氏の33・5%(17・5ポイント減)を初めて逆転した。(以上引用)

■底なしの大不況をむかえようとしているのに、これだけ国民の支持を失った政権では何もできない。テレビでは相変わらず「バカ番組」をたれながしており、そこそこの視聴率をとっている。そんな番組を見ている人がかなりの数いるということである。ひごろつらいことばかりだから、せめて一時的にバカになろうと思って、その類の番組を見ているのだろうか。金太郎飴のようなお笑いタレントのオンパレードから、癒しなど得られないと思うのだが。まして心が豊かにもならない。笑いにも芸がなくては……。六本木のまずい中華の店が繁盛していることと同根かもしれないが、どうも受け手の多くに「味わう能力」そのものが欠落しているようだ。
by katorishu | 2008-12-07 22:38 | 個人的な問題
 
12月6日(土)
■脚本アーカイブズの研究会と、それにつづく会議に出席。研究会の講師は堤真良氏。堤氏は1968年生まれで元経産相のキャリア官僚で東京国際映画祭の事務局長などをつとめたあと、現在は早稲田大学の准教授。「テレビ進化論」の著者であり、テレビと通信の微妙な関係について一時間ほど話し、そのあと質疑応答ということになった。

■文化庁と経産省、総務省の関係についてわかりやすく説明してくれた。霞ヶ関のキャリア官僚の「生き方」「生活哲学」についても興味深い話をしてくれた。官僚との付きあい方についても、アドバイスを受け、なるほど、と思ったことだった。彼らの目に映る「日本社会」とわれわれ物書きの目に映る「日本社会」は、かなり違うようだ。いずれにしても、最近めずらしく密度の濃い時間をすごした。

■すでに「テレビの次」に関係者の関心はいっている。「次」が具体的にどのようなものになるか、いまだ姿が定まらない。模索するなかから、新しい文化が生まれるのかどうか。主導権を握るのは「マス」である。受け手といってもいい。受け手のレベルが向上しなければ、作品のレベルもあがらない。レベル向上のための「秘策」がなくもない。そのための調査研究への支援を霞ヶ関に要請しているのだが、さてどういうことになりますか。

■夜になって急に寒くなった。ホームレスの人たちがこの寒さにどう耐えているか気になる。以前、新宿の中央公園に「住む」ホームレスに「すいとん」を作って支援しているミュージシャンの津田さんに誘われ「すいとん作り」を体験した。5000円で300人のホームレスに暖かい朝食をだすことができるという。「冬になるとよく凍死しているホームレスがいますよ。新聞記事にもなりませんけど」と津田さんは話していた。津田さんのホームレスへの朝食支援は毎週木曜日であったと記憶しているが、いまも津田さんはボランティア活動をつづけているのだろうか。

■津田さんはハリウッドでマッサージ師をしたあと、ハーレムにうつってで音楽活動を行い、さらにアフリカのケニアに飛んだ。そこで食料支援などのボランティア活動をしていたが、新宿のホームレスのビデオを見た現地の指導者から、「日本にホームレスがいるとは驚いた。きみはアフリカで支援活動をするより、自分の国で支援活動をするべき」といわれて日本に帰り、新宿のホームレス支援にかかわるようになったのである。

■じっさいに「すいとん」をつくり200人ほどのホームレスに暖かいすいとんをだす作業を手伝いながら、いろいろなことを思った。寒くなると、精気のない顔で並んでいたホームレスの人たちの顔が浮かぶ。この冬はホームレスないし、その寸前にある人がかつてなく急増するのではないか。2兆円の給付金などは、こういう人には届かない。愚策を繰り返す政権に怒りを覚える。
by katorishu | 2008-12-07 02:20 | 文化一般