トランプ氏まだ正式には大統領についていないのに、もう大統領になった気分で強権を振るう。口先だけかもしれないが。
一方、アメリカのインテリジェンス関係者を敵にまわした。トランプ氏は情報関係者の力を過少

トランプ政権は早晩、レイムダック化する可能性も強い。日本政府はちゃんと情報がとれているのか。どうも心許ない。外交は「期待値」で動いたら危ない。
1月2日(月)
あけましておめでとうございます。
大晦日から元旦にかけて、珍しく長時間テレビを見続けた。普段は1日、せいぜい1時間程度だが。31日は年越しそばを食べつつ、恒例のNHK紅白歌合戦の2部から見て、そのあと元旦の午前1時より5時50分までテレビ朝日の「朝まで生テレビ」を見た。
紅白はバラエティ色が強くなり、馴染みのない歌手が大半で、とくに心ひかれるものはない。日本国民の半分近くがこの番組を同時視聴していると思うと、ちょっと気味が悪い。
途中にはさまれる「寸劇」は、ちょっと恥ずかしいほど「NHK的」。昔、この放送局に在籍していたことがあるので、特別な思いはあるのだが……。やはり、高橋敬三や宮田てるといった「名アナウンサー」が司会をやって、出演者とのやりとりの妙を見せてくれた往年の紅白のほうが良かった、などというと『年寄り』といわれそうだが。
■「朝生」は出演の「論客」が、比較的真摯に日本が直面する難事に、どう対応するか、問題点はなにか等々、かなり突っ込んだやりとりもあり、まあ面白かった。
次ぎに長時間テレビを見続けるのは、多分、大災害とか戦争とかの「バッドニュース」がらみになるだろう。そうならないことを願いたいが、世界は危険な要素に満ちていて、どう転ぶかわからない。
■いずれにしても、世界的な激変期をいやおうなく迎えます。個人として出来る「安全保障」は「病気にならない」ことです。昭和39年の東京オリンピックのころの食事をとり、車などに出来るだけ乗らず、自転車に乗るか、自分の足で歩き、読書等、頭脳をつかう作業を、意識的にすることが大事かと思います。そういう暮らしのなかから、なにか意味あることを見つけ、良き日々をお過ごしください。
こちら定年がないので、今年もまたシコシコ書き続けるつもりです。
11月28日(月)
久々にテレビ朝日の《朝生》を見た。YouTubeで。トランプ新大統領をどう評価するか、日本はどう対すべきか、北方領土問題なども含めて、論客が持論を展開。なかなか面白いもので、参考になる意見もあった。トランプはまだ正式に大統領になったわけではなく、現在の大統領はオバマである。残された2ヶ月弱、何もしないわけがない。

★本日は某番組の収録に立ち会うというか、見学。夕方から「トランプ現象と北方領土問題」について、某氏らと率直な意見交換。北方領土問題については、鈴木宗男氏の意見が妥当なところ。ついでに飲み会。
■梅雨の雨空。こういう日は気持ちがはずまない。目を離せないイギリスのEUからの離脱問題。かなり複雑微妙な背景があるようだ。田中宇氏のメルマガ配信の分析が克明で、わかりやすい。「アラブの春」のヨーロッパ版ともいえそうで、背後には英米の諜報機関が絡んでいる。往事、地上の4分の1を支配した大英帝国の威光をアングロサクソは守り続けたいのだろう。しかし、独仏など「大陸」国家は『そうは問屋がおろさない』。
■このままだと、独仏に主導権を握られてしまうという危機感から、イギリス当局が国民投票を仕掛けたが、じつは「離脱」にまで行くとは思っていなかった。EUの結束力を弱め弱体化を狙っていたのだが、裏目にでて、イギリスの指導層はかなり慌てている。
■このままだと「アラブの春」のヨーロッパ版になる。そしてアメリカではトランプ大統領実現の可能性が強くなった。
国の内外を問わず、政治絡みではマスメディアは当局の世論操作の道具として使われている。しかし、操作はスマートで洗練されてきているので、多くのジャーナリストはそれに気づかない。
▇土曜日。「名作の舞台裏」という公開セミナー、「外科医 有森冴子」。西新橋のイイノホールに見に(聞きに)行った。
放送ライブラリー主催で、ゲストは三田佳子さん、演出の石橋冠さん、脚本家の伊沢満さんら。このシリーズの第1回(90分)が会場で上映された。人間を深く描いていて強く引き込まれた。

▇三田さん扮する有森冴子が外科医として赴任してきた病院に、別れた夫(夏八木勲)が新しい妻(泉ピン子)と訪れている。やがて元夫は末期の癌をわずらっていることがわかる。一方妻は妊娠三ヶ月。この微妙な男女関係を軸に、外科医として、一人の女として、「患者」にどう対してて行くかを深く描く。26年前の作だが、今も新鮮である。
三田さんと泉ピン子さんとの長台詞のシーンが3カ所あり、当初制作側では長いのでもつかと心配したそうだが、今見るとこのシーンが圧巻だ。二人の役者の「真剣勝負」といった趣。
この作をちゃんと見たのは初めてだが、第1回にかぎっていえばテレビドラマ史に残る傑作である。「今はとてもこういうドラマを作れない。作る力が落ちている」と石橋冠氏。
▇作る側ばかりでなく、見る側に「見巧者」が少なくなったという声もよく聞く。
機材がよくなり映像のテクニックは向上したが、人の心を深く描く力は減じている。
こういうレベルのドラマを再放送でもすればいいのに、と思ったことだった。
★三田さんは2月19日より渋谷のBunkamuraシアターコクーンで「スーベニア 騒音の歌姫」にチャレンジする。音痴の歌姫で、実在の人物。多くの人に愛され、カーネギーホールを満席にした伝説の歌手。
新しいものにチャレンジする精神は見上げたものだ。
■世界経済の牽引役であった日本だが、起業となると「起業後進国」である。起業する人自体が少ないし、起業=失敗・大借金という図式が多くの人の頭の中にできているようだ。
■しかし、それで臆して「安全」ばかりを狙っていては日本経済の未来はない。今年4月24日、世界最大規模の起業支援イベント「スラッシュ」が日本で初めて開かれる。スラッシュは起業支援のお祭りといってもよいもので、2008年に始まり、今では80カ国余りから1万4000人が集まるという。

■アメリカなどでは最優秀の大学生は大企業などに就職せず、起業するケースが多い。ベンチャー精神が生きているのである。戦後、日本人はゼロから出発したこともあり、ベンチャー精神で廃墟同然の日本を経済大国におしあげた。今、そういう活力が若者にも壮年にも老年にも、あまり感じられない。ぜひ、こういうイベントに顔をだして刺激を受けて欲しいものだ。
■ついでながら起業ものとエンタメ小説をかねた拙作「渋沢栄一の経営教室Sクラス」(日本経済新聞出版)発売中です。

■以前は朝起きると配達された新聞を開くことから一日が始まった。最近はまずパソコンかスマホのスイッチをいれ、メールを見たりネットでのニュースを見る(読む)ことから始まる。ネットのほうがずっと情報が早いが、断片的であり、どうしても情報の偏りが生まれる。一方、新聞はページをさっと見て見出しの活字を斜め読みするだけで、今世の中、何が起こり何が問題なのか、短時間にわかるので、情報収集ツールとして存在価値がある。
■広告もふくめてどのような紙面作りをしているかで、その新聞の価値観がわかり、こちらも貴重な情報源である。ただ、最近ボクは新聞、雑誌の定期購読をやめた。新聞はもっぱらコンビニかキオスクで買う。一面をざっと眺めてそのときの気分で朝日、毎日、読売、日経、東京新聞の5つから選ぶ。昼間だとこれに日刊ゲンダイなどのタブロイド紙が加わる。定期購読より割高になるが、情報の偏りから身を守るためには、こちらのほうがよい。
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■10日のロイター電によると、 米アップル<AAPL.O>が電子書籍の販売で出版社と共謀し価格をつり上げていたとして、米司法省が反トラスト法(独占禁止)違反で訴えていた裁判で、マンハッタン連邦地裁は10日、アップルが同法に違反したとの判断を下した、とのこと。電子書籍というメディアはまだ生まれたばかりで今後どのように発展していくか未知数のところがあるが、流れは紙から電子へということは間違いない。そんな中、大手のアップルがこういう措置をとり、価格つりあげをして更に儲けをふくらまそうとしていた。アップルのインターネットへの貢献は評価するにしても、裏でこういうことをやっていたとは。呆れる。
■司法省側の訴えによると、アップルは電子書籍市場で当時90%のシェアを握っていたオンライン小売り大手アマゾン・ドットコム<AMZN.O>が安い価格を維持できないよう、ラガルデール<LAGA.PA>傘下のアシェット・ブック・グループ、ニュズ・コーポレーション<NWSA.O>傘下のハーパーコリンズ・パブリッシャーズ、ピアソン<PSON.L>傘下のペンギン・グループ(米国部門)、CBS<CBS.N>傘下のサイモン・アンド・シュスター、マクミランの出版5社と共謀していたという。
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