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カテゴリ:映画演劇( 562 )

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2018-07-15

遅まきながら、カンヌ映画祭パルムドール賞受賞の「万引き家族」を見た。万引きを生業としている一家を個性的に、陽気に、生き生きと描いていて、批判精神もたっぷりで、さすが是枝監督と思った。

家族といってもありきたりの家族構成ではなく、普通の家族生活からはみ出した寄せ集めの擬似家族で、世間常識から見たらとんでもない人たちだ。

なかでも、夫のリリーフランキーの妻を演じる安藤サクラの演技とも言えない演技に感嘆した。天性の役者なのだろう、彼女の一見アッケラカンとして、たくましく、陽気で、なんとかなるさという演技には、ラテン的笑いが込められていて、心地よくもある。

安藤サクラの演技を見るだけで得をした気分になる映画。「日本バンザイ」が大好き好きな人には、なんでこんな日本の恥部を世界に発信する作品を創りそれを褒めるのか、と訝るひとが人がいるかもしれないが。

こういう作品も作る事が出来る、それが映画である。TVドラマでは企画の段階でボツにされる。


by katorishu | 2018-07-15 11:11 | 映画演劇
2018-06-16

昔、脚本を書いたサスペンスドラマ「晩餐会」がYouTubeにアップされていた。栗原小巻主演。森瑤子原作。

誰が投稿したのか知らないが。こういうドラマも書いていたんだ。


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実は、この作品、原作者と脚本家の肌があわず、脚本家交代ということになり、時間があまりないけど、香取さん、書いて欲しいと旧知のP。

森瑤子さんは当時超売れっ子作家。一つ注文をつけてきて、ドラマ内で使う赤ワインはここのワインをと銘柄を指定。あとで聞いたら、ワインの輸入に関わっているお友達がいて、そこで売りたかったワインであると。(笑)。台詞に銘柄を入れたかどうか記憶にない。

バブル末期のころか。相手役は近藤正臣さん、小巻さんともども脚本にはいっさい注文をつけてこなかったと記憶している。


by katorishu | 2018-06-16 17:05 | 映画演劇

2018-05-27

あの名作「ブリキの太鼓」を撮ったフォルカー・シュレンドルフ監督の是非撮りたかった、大人の恋愛映画。白でも黒でもない、グレーゾーンともいうべき、微妙な感情の襞に触れて、みずみずしい。

主人公の男が小説家という立ち位置も良い。

「やって後悔するか、やらずに後悔するか」「後悔をいうのは簡単で、過ぎたことが重要なんだ」という冒頭の台詞が後半重い意味を持ってくる。深みのある恋愛劇で、ハッピーエンドでないのも良い。



by katorishu | 2018-05-27 11:07 | 映画演劇


2018-05-09

昨日、こまつ座121回公演「たいこどんどん」を紀伊国屋サザンシアターで見た。演出はラサール石井氏。こまつ座での初演出とか。始まるまえ、関係者に紹介されラサール氏と立ち話。従来のこまつ座のお客さんにどう受け取られるか、興味深いとラサール氏。

幕末の江戸の、太鼓持ちと金持ちの若旦那の道中記といったもの。井上ひさし特有の「風刺」はやや少なめだ。ラサール石井演出は、ラップを入れるなどして歌と踊りに趣向を凝らし、エンタメ性をより濃く打ち出した。

こまつ座は最近、鵜山仁演出が圧倒的に多く、従来路線にそった趣向を凝らしてきたが、ラサール演出はセット1つとってもかなり趣が違う。笑わせどころを心得ていて、さすが元テアトルエコーの団員だけあってサービス精神旺盛。主演は落語家の柳家喬太郎。懸命の力演。

僕の好みとしては鵜山仁演出かな。キャスティングの違いもあるが。


by katorishu | 2018-05-09 13:25 | 映画演劇
2018-05-05
ゴールデン・ウイークと言っても、毎日が日曜日でもあり労働日でもあるので、特に変わった行動をしない。舞台と展覧会と映画を見る他は、読書、資料読み、執筆くらいか。あとは自転車。BUNKAMURAで見た映画は収穫。去年のカンヌ映画祭の大賞受賞作「ザ・スクエア:思いやりの領域」だ。スエーデンの若手監督、リューベン・オストルンドの脚本、監督。
美術館のキューレイターが新しい試みに挑むことで生じる騒動を、毒のある知的ユーモアでまぶし、最後まで引っ張る。
シンボリックな描写で人間存在の面妖さや、救いのない格差や差別に迫る。紳士淑女の食事会に登場するゴリラの真似をする半裸の男の、怖くて笑えて粛然となる描写には脱帽。この長いシーンは映画史に残るであろう傑作シーンだ。大胆な省略も心地よい。実験作でもあり、笑えるエンターテイメントでもある。執筆中の映画がらみの小説について多くの示唆を得た。
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by katorishu | 2018-05-05 10:32 | 映画演劇
Netflixでスペインの連ドラ「ペーパーハウス」を見始めたら面白くてやめられない。造幣局に強盗に入ったワケありの8人の男女と、これまたワケありの女性警部の攻防。
外部にいて電子機器を巧みに使って指揮をとる「教授」のクールさ。
ハリウッド並のシナリオ術に則ったエンタメ巨編。13回連続。ここ数日でラストまで見てしまい、おかげで睡眠不足。
スペインやロシアのTVドラマは凄い。いずれも、しっかりした脚本があってこそ。
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by katorishu | 2018-05-04 01:04 | 映画演劇
2018-04-28

Netflixでスペインの連ドラ「ペーパーハウス」を見始めたら面白くてやめられない。造幣局に強盗に入ったワケありの8人の男女と、これまたワケありの女性警部の攻防。

外部にいて電子機器を巧みに使って指揮をとる「教授」のクールさ。

ハリウッド並のシナリオ術に則ったエンタメ巨編。13回連続。ここ数日で10回まで見てしまった。スペインやロシアのTVドラマは凄い。


いずれも脚本がいい。日本は、映画もTVドラマも脚本を大事にしないと海外に対抗出来なくなる。


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by katorishu | 2018-04-28 10:33 | 映画演劇

映画「女は二度決断する」を見た。トルコ人と結婚し愛児と共に幸せな家庭を営んでいたドイツ人女性が、突然の不幸に見舞われる。自宅前に置かれた自転車が爆発し夫と息子はバラバラになって死亡。背景にはネオナチ系右翼の外国人排斥運動がある。

容疑者の若い男女は逮捕され裁判になるが、証拠不十分で無罪に。

それからドイツ人女性の反撃が始まり、衝撃的なラストーーー。

緊張感に満ちた映画で、中盤の裁判所のやり取りも迫力満点。

「省略の妙」を効かせた、見ごたえのある佳作。カメラワーク、主演女優の怒りを抑えた演技も見ごたえがある。

ハリウッド映画の定番である「ハッピー・エンド」でないのも新鮮だ。5点満点で4点を差し上げたい。


世界の3大映画賞を取ったファティ・アキン監督、ダイアン・クルーガー出演。ドイツ、ハンブルクが主な舞台だ。おすすめの一作。




by katorishu | 2018-04-26 12:03 | 映画演劇


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2018-04-20
紀尾井町の千代田放送会館での市川森一賞の授賞式と「人間を描き続けた脚本家」のシンポジウムに参加。
シンポジウムには三田佳子さんやNHKのプロデューサー、ディレクター等が参加。面白い話を聞けた。脚本重視が良いドラマを生み出す。討議はここに収斂する。
市川賞の対象はオリジナルドラマを書いた新人の脚本家。今回の受賞者は日本TVのドラマ「ボク、運命の人です」を書いた金子茂樹さん。面構えが良く作家の風格がある。今後の活躍に期待したい。

by katorishu | 2018-04-20 20:35 | 映画演劇
2018-04-18

グレイテスト・ショーマン

【日本映画は台詞勝負。映像勝負ではハリウッドに当分勝てない】

ミュージカル映画「グレイテスト・ショーマン」を見た。「レ・ミゼラブル」で華麗な歌を披露したヒュー・ジャックマン主演。「地上でもっとも偉大なショーマン」と呼ばれた19世紀アメリカの実在の興行師がモデルだ。

レミゼラブル以上に感動した。歌、音楽、美術、撮影テクニック。全てに脱帽。金と時間の掛け方が違う。

日本は真似すべきではない。日本語の持つ多彩な表現を駆使した「台詞劇」と「箱庭の美」に通じる洗練を目指すべきと改めて思った。江戸文化をもっと勉強しないと。昨日も業界関係者の飲み会で語り合ったことだった。

比較的若い制作者や監督に、台詞軽視の傾向がある。これは大きな間違い。シナリオを何より重視した黒沢明や小津安二郎、イマヘイ等、先人に学ばないと。

ところで、ハリウッド映画にこれから拮抗できるのは膨大な人口を抱える中国とインド。両国とも急速に進歩を遂げている。そうだ、ロシア映画、ドラマもすごい。

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by katorishu | 2018-04-18 19:59 | 映画演劇